確率的思考の難しさ

確率で考える、確率でコミュニケーションをとることがいかに難しいか、特に結果が深刻な場合の困難さに直面して、自分の気持ちを整理したいという思いから「確率的発想法~数学を日常に活かす」を読み直す。

確率的発想法~数学を日常に活かす

確率的発想法~数学を日常に活かす

「第4章 環境のリスクと生命の期待値」の初頭にまさにでているような、頻度主義に基づく説明とそれに対する拒絶。そして、「終章 そうであったかもしれない世界」にあるような「形而上の責任」。そのようなすれ違いを目の当たりにして無力であった自分は、結局この本の提示した問題を理解できていなかったことに気付き。
結局人を突き動かすのは次の感情なのでしょうか:

本書をす締めくくるにふさわしいことばとして、オーストリアの経済学者ロバート・ディクソンの、次の一節を引用しておきます。
「不確実性が意志決定に関与するのは、未来が存在するからというよりは、過去が今も、そしてこれからもずっと存在し続けるからである。我々が未来の虜となるのは、我々が過去に騙されているからである」。
確率的発想法~数学を日常に活かす

まさに今そこにある問題として自分の中で整理しなければと思ってはいますが、今日のところはこれくらいで。