株主が権利を持つのは

財務分析に関連したことを書いたので、ついでに最近感じていること書きます。最近株主資本主義と言われるものに対する風当たりが強いですが、それは株主資本主義を主張する人がミスリードするような発言をするためだとしか思えません。株主が会社の経営に対して発言権をもつのは、会社が株主のものというよりは、株主は有限責任であっても経営者の一員であるからでは。出資しているから所有権があるというのなら、その所有権は社債への投資家や融資している銀行が抵当権を持つともいえます。企業経営において、債券投資家と株式投資家の間での利害関係について議論があったような。財務会計は元々利害調整機能として発達してきたという歴史があるので、利害関係者としての株主が軽視されている場合、それにたいして株主としての権利を主張するのは当然だと思います。ただし、利害関係者としての権利と責任のバランスはもう少し考えて発言した方が、共感を得られると思うのですが。株主はあくまでも有限責任ですし。力を持つものはその使い方に気をつけないとね。株主資本主義を声高に叫ぶ人の話を聞くと、イソップ寓話の「ガチョウと黄金の卵(wikipedia:ガチョウと黄金の卵)」とか「太陽と北風(wikipedia:北風と太陽)」を思い出してしまうのは私だけ?