中等教育でこそ必要では?

法の世界へ 第4版補訂 (有斐閣アルマ)」は、大学法学部以外の学部で教養科目として法学を学ぶ学生を対象に書かれた本です。

法の世界へ 第4版補訂 (有斐閣アルマ)

法の世界へ 第4版補訂 (有斐閣アルマ)

大学生活で遭遇しそうなケースに基づいて、具体的に適用される法律を解説いるので、比較的とりつきやすい本に仕上がっています。法学入門というと、ちょっとお堅い本が多いですが、本書の場合は、日常生活を送る上で遭遇しがちな民法などの私法に焦点を絞っているのが特徴的です。そして、普通の法学入門みたいな本で述べられている話は1章に思い切って圧縮しています。
法律に関する知識は社会人になってから必要に迫られて身につけるのが現状かと。本来高校レベルでこの手の教科書による使える法律知識の教育が必要なのではないでしょうか。日本の中等教育、法律知識に限らず、ライティングとかの基本的なスキルの習得という面では弱いんですよね。法律家ではない一般の人こそ、法律的な問題に直面したらどうしたらよいかという使える知識が必要です。法律知識を知らずに不利な状況に追い込まれてしまうということが、ある程度防げると思うんですけど。